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第一話

「SEIKO ブライツ アドバン・クロノグラフ SAGJ001」

このところ数年、出勤日の私の左腕をほぼ独占しているのは「SEIKOブライツクロノグラフ」である。
時計販売の小売店に勤務して40有余年、SEIKOの時計と供に歩んできた。「ドルチェ」「クレドール」「グランドセイコー」もデスクの引き出しで出番を待っているが、なかなかチャンスが訪れない。それだけ『ブライツ』が60代の私の感性にフィットしている。
先ず惹かれるのは、顔であるブラックフェイス。カタログでの品選びではホワイトであったが、現品を手にした時に文字盤の凹凸が気になった。製作者はこだわっているのだろうが、私にとってはややうるさい感じ。

お気に入りに話を戻そう。時間表示は数字と棒状インデックスの組み合わせ。太目ゴシックの12・4・8・10がドッシリと左右対称にレイアウトされ、その間を長さに微妙な変化をつけた棒状インデックスが配置され、さらに24時間計、小秒針計、ストップウォッチの分針計が控え目に納まっている。バランス感覚に心地よさを感ずる。

 “針”もお気に入りポイントである。先端の鋭い形状でルミブライトつきの時分針。秒針にはBRIGHTZ(ブライツ)の「B」のロゴ文字がデザインされ、先端の赤がワンポイントで躍動感を演出している。
こうしてトータルイメージである「剛」でありながらも「柔」「知性」をもち、感性も忘れないスタンダード。60代とはいえまだまだ若さにもこだわる大人の時間を、心地よく美しく刻んでくれるウォッチに仕上げっている。

クロノグラフも日々の生活の中で活躍。車で移動時の所要時間、商談・一休みタイムのチェックとなにかと便利。時を意識した生活観で包んでくれる。 チタン製の軽さも魅力のひとつである。大きな時計でありながら、ふと着けていることを忘れさせるフィット感も嬉しいポイントである。
ブライツの仲間も「ソーラー電波時計」「キネティッククロノグラフ」「キネティックオートリレー」「パーペチュアルカレンダー」「メカニカルクロノグラフ」と多彩。

私の腕に着用されるであろう二代目ブライツが、将来の楽しみです。(H.H)

「SAGJ001」は現在販売しておりません。